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ガラ・コンサートの底力。

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最近ソロリサイタルばかりが続いていたからか、先日の複数アーティストによるガラ・コンサートはとても新鮮で素敵なコンサートとなりました。

ビルバオはマドリッドから北東に向かって約450キロの所にあるフランスの国境に近いバスク地方の都市です。
バスク地方と言うのは、スペインの中でも独特の風土と伝統があって、スペイン語とは響きも文法も全く違うバスク語という言語が話されている地域でもあります。
失業率もスペインの中では最も低く、人々はシエスタもしない働き者。食べる事が大好きで、週末の楽しみの一つは男性同士が集まって料理の腕を競い合いながら飲み明かす、なんていう伝統もある所です。

今回の出演アーティストは全員が女性でした。
ギターの弾き語り、ロックバンド、ピアノ弾き語りなど、様々な種類の音楽家がスペイン全土から集まりました。
ソロコンサートの時には味わえない賑やかさがあって、楽屋はほとんど宴会状態。このイベントに強力なスポンサーが付いた事もあってか、楽屋の中に軽食を取れる部屋が設けられていて、中をのぞいてビックリ。パエリア、ステーキ、生ハム、ツナ、エビ、ベジタリアンのサンドイッチ、コーヒー、ハーブティーにビール、高級ワイン、キューバ産ラム酒、ウィスキーまであるのです。
どの音楽家も皆一度はどこかで共演している仲間がほとんどなので、まるで同窓会のような盛り上がりようでした(ちなみに私は本番前は指先が狂うので、一滴もお酒を飲めません。でも本番後のビールは最高に美味しいです♡)。

素敵だったのは、本番が始まってからです。
演奏がはじまると、全員が舞台の横に上がってきてジッと演奏を聞き、演奏が終わるたびに惜しみない拍手をおくるのです。そして、本番が終わって舞台を降りると皆が演奏を聞いた感想を率直にポジティブに伝えてくれます。

私が今まで体験してきたガラ・コンサートは本番前になると多くがピリピリして楽屋に閉じこもって音だしをしたり発声練習をしたりして、他の出演者が何を演奏しているかなどはあまり気にしない・・むしろ共演者をライバルのようにとらえるような緊張感が漂う事もあるというのが普通でした。

お客さんには見えない舞台裏の小さな出来事ですが、この事がコンサート全体を大きく一つにまとめ、また一人一人が最高の力と個性を持って発揮できるパワーの源になるのだと思いました。

写真は人気歌手のカルメン・パリス。旅多き波乱万丈の人生話に魅せられて、楽屋ですっかり仲良しになってしまいました。

  • 2011年12月02日(金)04時36分
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