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スティーブン・タイラー。

学生時代にハマった音楽グループの一つがエアロスミスだった。大学に向かうバスの中でヘヴィメタルな爆音を聴きながら耳と頭の中をスッキリさせてピアノのレッスンに向かったものだった。
音楽のジャンルというのは今ひとつ線引きの場所が分からず未だに良く分からないままだが、エアロスミスの音楽に関しては確実にハイドンか初期のベートーベンと同じジャンルに分類できると思う。
作曲上の音の塊やフレーズ対比が明確で、全体的な曲の構成は古典派の宗教音楽のようにキッチリと割り切れて美しい。
そんな整然とした音楽の中にヴォーカルのかすれた歌声と胃腸が振動するようなベースの音が調和して、朝からそれを聞くだけで新鮮な風とヤル気が体内に吹き込んで爽やかな気持ちになるのだった。

先日、マドリッドでそのエアロスミスのヴォーカリスト・スティーブン・タイラーのコンサートがあった。
70才になった彼の歌声は今も昔と変わらずかすれて爽やかで美しかった。
それにしても、私が想像していたスティーブン・タイラーと実際に見る彼がこれほど違うものだとは思わなかった。奇人変人系なアーティストとは程遠い、気遣いと心遣いにあふれた繊細緻密な印象で、よっぽどクラシックのピアニストの方が自分勝手で狂ってる人が多いよな〜と思うのだった・・。

そういえば、学生時代にエアロスミスの曲を収めたカセットテープのシールに「モーツァルトピアノソナタ」と嘘を書いてこっそりヘビメタを聴いていたら、それがある日先生にバレて「耳が悪くなるからやめなさい」と、カセットを取り上げられた上にハイヒールで蹴っ飛ばされた事があった。
痛かった・・・。

  • 2018年08月02日(木)20時49分
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